高価な道具にひかれる理由は、性能だけではない。触れたくなる形や、使う前の小さな準備。その時間まで好きになれるかどうかも、大切な選び方だ。
「RIMOWA × Faber-Castell アーティストケース」は、そんな気持ちにまっすぐ届く新作。2026年9月17日に発売された限定コラボレーションで、旅の道具に見慣れたアルミの表情が、今度は描く時間を包む。[2][3]

画像:RIMOWA JAPAN/PR TIMES掲載リリース
48万8,400円で、何が手に入る?
日本公式オンラインストアの掲載価格は48万8,400円(税込、2026年9月27日確認)。中にはポリクロモス色鉛筆120色、特注の2B鉛筆、シャープナー、消しゴムが収まる。中心にあるのは、画材と、それを整えて持つためのアルミケースという組み合わせだ。[1][5]
「色鉛筆に約49万円」と聞けば、驚く。けれど、120色の価格だけで説明しようとすると、この製品の面白さを見落としてしまう。閉じた姿、ふたを開けたときの景色、道具を一本ずつ戻す所作。その一式を買うもの、と考えると輪郭が見えてくる。
価格について:発売リリースは48万4,000円(税込)、確認時点の公式販売ページは48万8,400円(税込)と表記されています。本記事は販売ページの金額を採用。差が生じた理由は公表情報では確認できていません。[1][2][5]
120色を選ぶ時間も、楽しみになる
画材の主役は、ファーバーカステルの油性色鉛筆「ポリクロモス」。単に鮮やかな色を並べただけではなく、同じ赤や青の中でも、明るさや温かみを選べる120色だ。公式の発売資料では、顔料による発色や、色の保ちやすさを特徴としている。[2]
たとえば、旅先のカフェで見た壁の色。スマートフォンの写真をそのまま残すのもいいが、「あの色はどれだろう」と一本を選ぶ時間には、別の楽しみがある。上手に描けるかどうかより、見たものをもう一度よく見る。そのきっかけとして考えたい。
このセットのために用意された2段式トレイは、色と道具を見渡すための仕掛け。引き出しの奥から探すのではなく、開いた場所がそのまま作業の中心になる。色を選び、使い、戻す。その流れの見た目まで整えている。[1][2]

画像:RIMOWA JAPAN/PR TIMES掲載リリース
閉じても、開いてもリモワ
外側には、リモワらしい溝を持つアルミニウム。ドイツ・ケルンの自社工場で製造され、コーナーには光沢のあるアルミのパーツ、ハンドルには深いグリーンのレザーが使われている。シルバーの面に緑が一本入るだけで、旅行用のケースとは少し違う顔になる。[1][2]
付属品にも目を向けたい。2B鉛筆には溝のある専用デザインを採用。シャープナーと消しゴム用の金属パーツにはプラチナコートが施される。消しゴムそのものがプラチナ製という話ではなく、手元の道具の仕上げまでそろえている、ということだ。[1]

画像:RIMOWA JAPAN/PR TIMES掲載リリース
ケースだけ立派で、中はあり合わせ。そうならないところに、この組み合わせの魅力がある。取り出した一本にも目を向けたくなるから、閉じて飾っておくだけでは惜しい。
普通の色鉛筆セットと、何が違う?
ポリクロモスには、通常の120色缶入りセットもある。つまり、120色で描くこと自体が、このリモワとのコラボレーションだけの特権ではない。画材としての選択と、ケースを含めた楽しみを分けて考えると、自分に合うか判断しやすい。[4]
通常セットとの、選ぶ理由の違い
| 比べる点 | ポリクロモス 120色・缶入 | リモワ アーティストケース |
|---|---|---|
| 中心になるもの | 120色の色鉛筆 | 120色と、専用ケース・付属道具 |
| 収納 | 缶ケース | アルミケースと2段式トレイ |
| 選び方の目安 | まず描くことを楽しみたい | 道具も、使う時間も楽しみたい |
「選び方の目安」はLUQ編集部の見方です。描き比べによる性能評価ではありません。
通常セットより絵がうまくなる、という商品ではない。すでに好きな画材を使っている人が、道具との付き合い方をもう一段楽しむもの。そう捉えるほうが、この価格にも正直に向き合える。
買う前に確かめたい、大きさと重さ
見た目は軽やかでも、重量は6.8kg。幅も約67cmある。気軽に鞄へ入れる画材とは違い、机や棚に置く場所を先に考えたいサイズだ。ふたとトレイを開いたときに、紙を広げる余裕も残せるか。購入前はその使い方まで思い描いておきたい。[1][2]
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | RIMOWA × Faber-Castell アーティストケース |
| 現在の公式掲載価格 | 488,400円(税込/2026年9月27日確認) |
| 発売日 | 2026年9月17日 |
| サイズ | 高さ34.5 × 幅67.1 × 奥行8.5cm(発売資料) |
| 重量 | 6.8kg |
| 保証 | 2年間 |
| 日本の発売時の取扱先 | リモワ ストア 銀座・表参道・心斎橋、公式オンラインストア |
公式販売ページの寸法表記は35 × 67 × 8cmです。保証はこの製品では2年間。スーツケース向けの生涯保証と混同しないようにしてください。限定販売ですが、確認した公式資料に生産数量の記載はありません。[1][2]
贈るなら、こんな人へ
絵を描く人への贈り物、とだけ考えると少し狭い。旅の記録を手で残したい人、建築やインテリアの色を考える人、文具を選ぶ時間が好きな人。日々の中に「何かをつくる時間」を持っている人に、よく似合いそうだ。
一方で、画材に強い好みがある人なら、使っているシリーズや置き場所は確かめておきたい。大きな贈り物だからこそ、驚かせることだけでなく、実際に開いて使えることも大事になる。

画像:RIMOWA JAPAN/PR TIMES掲載リリース
LUQの見方
このケースにひかれるのは、贅沢の向き先が「人に見せること」だけではないからだ。ふたを開け、色を眺め、今日は何を描こうかと考える。その時間の相手は、自分自身でいい。
もちろん、描き始めるのに約49万円は必要ない。鉛筆一本と紙一枚でも十分だ。それでも、道具を大切にしたくなる気持ちが、机に向かう回数を増やすことはあるだろう。
120色を使い切る必要も、立派な作品を完成させる義務もない。好きな色を一本選び、白い紙に最初の線を引く。そのための時間を持つことこそ、このリモワに似合う贅沢だと思う。
参考資料
[1] RIMOWA 日本公式|アーティストケース(価格・仕様・保証)
[2] RIMOWA JAPAN|発売リリース(2026年9月15日)
[4] Faber-Castell|ポリクロモス色鉛筆 120色・缶入
[5] RIMOWA|特定商取引法に基づく表示(日本の表示価格)
情報確認日:2026年9月27日。公式情報と配布画像をもとにした紹介記事です。実物を使用・試着したレビューではありません。
